伊坂幸太郎を推す為に読むべき5冊をおすすめ。

読書

皆さんは小説を読みますか?「定期的に小説を読むか、読まないか」は、そこで人類を二分できるくらい大きなテーマだと思います。どちらが良いという話では勿論ないですが、僕は断然読む派です。この記事では、好きな作家を推す事、そしてその候補として伊坂幸太郎先生をオススメしていきたいと思います。

推し作家を作って人生を豊かに

小説を一度も読んだことがない、という日本人はかなり少ないと思います。では小説をよく読む人ってどんな人でしょうか。僕は好きな作家がいるかどうかが一つの基準になる気がします。小説が好きな人は誰しも、一人くらい推し作家を持っているものです。

推し作家を作ると次のような良い事があると思います。

  • 次に読みたい作品がどんどん出てくる
  • 作品だけじゃなく作家を楽しめる
  • 作品間の繋がりが分かる
  • 同じ趣味の人が見つけられる
  • 次に推す作家が見つけられる

ざっとあげるとこんな感じです。詳しく書くと長くなってしまいますので、作家を推すという営みについてはまた、別記事で書いています。「推し作家を作る」という、読書の楽しみ方。

伊坂幸太郎がおすすめの理由

僕にも沢山の推し作家がいるのですが、なかでも人にオススメ出来るのは断然伊坂幸太郎先生です。何故か。伊坂幸太郎先生は、人を選ばず、推し作家を作るメリットを実感しやすく、そして公表しやすいからです。

あなたは小説を選ぶときに、どう選びますか?多くの人が、好きなジャンルというものを考えるのではないでしょうか。しかし、その裏にはダメなジャンルというものがあるはずです。グロいのはダメなんだよねとか、難しい謎解きはちょっととか、ラブコメは嫌いですとか。伊坂幸太郎先生の作品には、そういった要素があまりないと思います。本当に良い意味癖がないというか、インパクトの強い特徴に頼らず単純に面白いエンタメを量産しているってイメージです。だから、まず全く受け付けないという人が少なく、その上でめっちゃ面白いので結果みんなが好きになれるのでしょうね。

そして、伊坂幸太郎先生は作品間の繋がりがめっちゃ多いタイプの作家先生です。同じ登場人物が別の作品で出てきたり、しかもちょこっと、しかし大事な役割として出てきたりして、ファンはどうしてもニヤニヤしてしまいます。また、伊坂作品を数作読んでいると、先生に対する信頼が高まってきて「どうせ最後は気持ちよく読み終われる」という安心感すら抱きます。これも、推し作家を作るメリットの一つですね。

小説が好きになったら、誰かとその話をしたくなりますよね。そこでも伊坂幸太郎先生が好きなことはアドバンテージになります。伊坂幸太郎先生はみんな大好きだからです。日本人の10人に1人は伊坂幸太郎先生が好きです。僕の少ない交友関係の中でも結構な人が伊坂推しです。

おすすめの5冊と読む順番

そんな先生の作品でも、これから読むとはまりやすいよという順番があると思います。もっと言う初めにこれはハードルが高いなって作品もあります。読んでみたはいいけどなんかよく分からんってなられても嫌なのでオススメの読む順番を紹介します。

  1. 死神の精度
  2. オーデュボンの祈り
  3. 砂漠
  4. グラスホッパー
  5. マリアビートル

どんな作品か、なぜこの順番なのか一つずつ見ていきます。

死神の精度

まず一作目は「死神の精度」。語り部である死神の千葉さんが、対象者の死の可否を判断すべく7日間でその人の生きざまを調査する、というストーリーの短編集です。語り部の千葉さんは死神という言葉のイメージとは違い非常に愛嬌のあるキャラで、作品全体のポップな印象を抱きます。

この作品が一作目にオススメな理由は、なんといってもジャンルの多様さです。それぞれの短編で調査対象者の7(+1)日間が描かれるのですが、短編ごとに、恋愛、ミステリー、ハードボイルド、、、とジャンルがかなり異なります。しかし、やっぱり全体を通じて伊坂ワールドが展開されており、伊坂作品の見本市のような短編集になっています。この作品自体を楽しめるのはもちろんの事、他の伊坂作品が読みたくなる事間違いなしです。

オーデュボンの祈り

死神の精度であったまったら、次は大本命「オーデュボンの祈り」です。この作品は、伊坂幸太郎デビュー作にして最高傑作の呼び声が高い作品です。見知らぬ島で目覚めた主人公の伊藤。そこは未来が見え喋る案山子「勇午」、桜という殺人が許された美しい男「桜」、そしてゴールデンレトリバーのような男「日比野」など個性的な住人ばかりが住む萩島。その萩島で起こる奇妙な事件。一方その頃、、、そして、、、ってな感じでもう、読んで!!としか言えないくらい好きな作品です。僕はこれで伊坂先生にはまりました。読んで絶対後悔しません。まじで読んでほしい。

砂漠

さて、三作目は「砂漠」です。オーデュボンの祈りを読んで「確かに、面白かった。でもドはまりするほどじゃ、、、」ってあなた、諦めるのはまだ早いです。世の中の人間は「オーデュボンの祈り」が好きな人間か、「砂漠」好きな人間かどちらかだと言われています。「オーデュボンの祈り」がバチっと来なかったって人、そうあなたが好きなのは「砂漠」です。仙台の大学に進学した主人公北村が、4人の友人と出会い大学生活を送くる、伊坂流青春小説です。月並みな感想ですが、キャラが魅力的で、特に西島ってやつの人気が高いです。僕は、鳥井が好きです。

グラスホッパー・マリアビートル

正直この先は何をオススメするか迷います。が、ここはさらに沼にはまる為に殺し屋シリーズ、「グラスホッパー」「マリアビートル」をオススメします。

「グラスホッパー」は個性的な殺し屋たちの活躍が鈴木、蝉、鯨、の三人の視点で同時進行し、最後には絡み合っていくという怒涛のサスペンス。どんどん視点が変わるのでスピード感が気持ちよかったという印象です。いろいろとメディアミックスされており、かなり人気の高い作品。

「マリアビートル」は、「グラスホッパー」の正統な続編です。殺し屋たちが登場する世界観、目まぐるしい視点の切り替わり、などはそのままで登場人物が入れ替わりった形になります。僕の読んだ感想は、面白さはそのまま一貫したテーマ性のようなものがプラスされたなという感じでした。

この二作をオススメする理由は、作品間の繋がりを感じる事ははもちろん、作品間の違いも味わえるからなんですよね。「グラスホッパー」が発表されたのが2004年、「マリアビートル」発表されたのが2010年で、二作の間には10作以上の作品が書かれています。この間に伊坂作品はどう変わったのか、続編だからこそ見える変化が、この二作の醍醐味でもあります。話自体は独立しているので単体でも楽しめますが、順番に読むことを強くオススメします。

最後に

僕の人生は、ほぼ小説と共にありました。推し作家の移り変わりが僕の変化の歴史です。これを読んだ人が作家を推す、という行為で人生を豊かにしてくれたな、と節に願います。そして、この記事はあくまで僕の独断ですし、こう読むとはまり易いかもってだけなので、もちろん好きなやつから読んでくださいね。一生懸命書きましたが、あくまでブログなので面白くするための嘘や、ちょっとした誤りも含まれております。読んだ人が真に受けすぎなければいいなと思っています。

コメント

タイトルとURLをコピーしました