地球の質量の求め方。

学習

皆さんは生きていて、ふと「地球の質量ってどれくらいなのかな?」と考える事はありませんか。昔の人も、地球の質量を知りたがりました。なぜなら地球の質量が分かれば地球の密度が分かるからです。地球の密度が分かれば、地球の構成物質を予想することが出来ます。本記事では、この求め方を解説していきます。

求め方の方針

重力と万有引力がほぼ等しくなる事を利用して求めていきます。

重力とは

地球の質量を求める為にはまず、重力が必要です。重力とは、地球上の質量を持った物体に働く下向きの力の事です。重力は物体の質量に比例します。つまり質量を\(m\)とすると、

$$F=mg(gは定数)$$

と書けます。

この\(g\)を重力加速度と言います。重力加速度は約9.8\(m^2/t\)です。つまり、地球上で物を落とすと1秒後に9.8 \(m/t\) の速さに、2秒後には19.6 \(m/t\) 、3秒後には29.4 \(m/t\) になるという事です。(空気抵抗がない場合)

\(g=9.8\) は測定で出すことが出来ます。振り子を使った測定方法が有名です。

万有引力

地球の質量を求める為にもう一つ必要なものは、万有引力です。万有引力とは、質量を持つ2つの物体間に働く引き合う力の事です。万有引力は2つの物体の質量と距離によって決まり、2つの物体の質量を\(m\)と\(M\)、距離を\(r\)とすると、

$$F=G\frac{Mm}{r^2}(Gは万有引力定数)$$

となります。

地球とある物質の万有引力を考えてみましょう。地球の質量を\(M\)、ある物体の質量を\(m\)とします。距離は地球の中心から物体の重心までの距離ですが、物体は小さいので地球の半径\(R\)で良いでしょう。すると地球とある物質の万有引力は、

$$F=G\frac{Mm}{R^2}(Gは万有引力定数)$$

と書けます。

\(G\)は万有引力定数については様々な議論はありますがここでは\(G=6.673\times10^{-11}\)としておきます。

地球の半径は、測定されていて約\(6.4\times10^6\)mです。

重力と万有引力はほぼ等しい

重力は万有引力と遠心力の合力です。しかし、遠心力が最も大きい赤道上でも、遠心力の大きさは万有引力に対し300分の1でごく小さな値です。よって、重力と万有引力はほぼ等しいと言えます。したがって\(F=mg\)、\(F=G\frac{Mm}{R^2}\)より、

$$mg=G\frac{Mm}{R^2}$$

となります。これを整理すると、

$$M=\frac{gR^2}{G}$$

\(g=9.8\)、\(R=6.4\times10^6\)、\(G=6.673\times10^{-11}\) という事が測定から分かっています。それらを用いて計算すると、\(M=6.0\times10^{24}\)という値が求められます。

最後に

今回は地球の質量を求めました。ここから地球の姿について分かる事は沢山あります。ともに地球の姿に迫っていきましょう。

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